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環境学習




成虫の行動


活動時間

 成虫の活動時間は種によって異なりますが、ほとんどの種は暖かくなる時間帯である10時~14時頃に活発に活動します。その活動時間内に吸蜜などの摂食行動や交尾行動などを行っています。
 シジミチョウの中にはゼフィルスと呼ばれるグループがいます。これらは他のチョウとは活動時間が異なるものが多く、日の出~9時頃に活発になるものと夕暮れ時の16時~19時頃に活発になるものがいます。これらは活動時間帯が特殊なことに加え、山地性で主に樹冠を飛ぶため、普段あまり見ることができないでしょう。


摂食行動

●花の蜜
 成虫のほとんどは花の蜜を吸います。これらは花の蜜であれば何でもいいというわけではなく、それぞれに好きな花や色があります。口吻の長さも科によって、そして種によっても異なり、これも吸蜜できる植物に大きく関係しています。蜜までの距離が長い花の場合、口吻が短い種であればいくら頑張っても蜜を吸うことができません。そういう種は蜜までの距離が短い花で吸蜜を行います。
●樹液
 チョウには樹液を吸うものもいます。樹液を吸うのはタテハチョウ科のシータテハ、ルリタテハ、オオムラサキ、ヒカゲチョウなどで、カブトムシやカナブン、スズメバチなどとともに樹液に集まって吸汁しています。樹液であれば何でもよいというわけではないようで、特にクヌギやハルニレの樹液が好まれるようです。
●熟した果実
 樹液に集まる種のほとんどが果実にも集まる習性があり、腐ったものや熟したものに群がって吸汁する姿が見られます。これらの種で花に寄ってくるものは少ないため、呼び寄せるためには腐った果実や果物の皮を置いておくだけでも集まってくることがあります。
●吸水
 これは羽化したばかりのオスに見られる行動で、その理由は定かではないようです。夏の暑い日に吸水する姿を見ることから、よく体温調節のためと言われています。吸水と同じく、汗や尿に集まることもあるようで、これは吸水とともにナトリウムの摂取の役割があるのではないかと考えられています。そのため、吸水も単なる体温調節ではなく、ナトリウムなどの栄養素を摂取しているのではないかと考えられています。



オス・メスの行動

●オスの行動
 オスはほとんどの時間をメス探しに費やします。モンシロチョウなどは食草の周りを飛び回ってメスを探します。タテハチョウやミドリシジミ類は飛び回るのではなく、一カ所に留まってなわばりを作り(占有行動)、近くを通るものを追い払うなどしながらメスが来るのを待っています。  また、アゲハチョウの仲間には一定のコースを飛び回っているものがいます。このコースを「蝶道」といい、食草や吸蜜植物の含まれるルートを決め、そこを巡りながらメスを探していると考えられます。  こうしてメスが見つかると、追いかけたり翅を震わせるなどの求愛行動を行います。
●メスの行動
 メスは自ら交尾する相手を探す必要がほとんどないためあまり動かないか、飛ぶとしてもオスに比べてゆっくりと飛びます。交尾を行った後でも他のオスは交尾をしようと寄ってきます。その時には腹部を上に反らして拒否行動をとります。



夏眠

 ヒョウモンチョウ類は6月頃から出てきますが、夏の最も暑い時期になると姿を消します(ツマグロヒョウモンを除く)。これはその時期にいなくなるのではなく、木陰などで夏眠と呼ばれる休眠状態に入っているようです。そして暑さが少し和らいできた頃になると活動を再開して、また見られるようになります。しかし、標高の高い涼しいところでは、夏眠することなく活動しているようです。

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