Anoxacis 属(甲虫目:カミキリモドキ科)の分類学的位置

溝田浩二(北大・農・昆虫体系)・宮武睦夫(松山市)

  オオフトカミキリモドキ属 Anoxacis は、「原色日本甲虫図鑑(。)」(1985)で宮武が初めて用いた属名である。この中には、西南日本の沿海部に分布する以下の4種が含まれている。
  A. geniculata (KONO, 1937)
  A. flavomarginata MIYATAKE, 1985
  A. vittata MIYATAKE, 1985
  A. iriomotensis MIYATAKE, 1985
  しかし、その記載は非常に短く、その後再記載も行われていないため、分類学的混乱を招いている。河野はA. geniculataAlloxacis 属として扱っており、Arnett(1964)は Alloxacis 属をHypasclera 属のシノニムにしている。Anoxacis 属の分類学的位置については未解決のままで、再検討が必要とされている。演者らは、従来、属レベルの分類で用いられてきた大あご、爪、雄交尾器などに加え、雌交尾器に注目し、Anoxacis 属の外部形態について詳細な比較を行った。本講演では本属の分類学的位置について検討した結果を報告する。